「覚える」と一言で言っても、意味をつける、結びつける、まとまりを作る、時間を空ける、自分で思い出す、別の形へ作り直すなど、違う働きがあります。記憶OSではこれを24に分けて見ます。
一覧
精緻化 / 連想記憶 / 感情記憶 / 語呂合わせ / ストーリー記憶 / イメージ記憶 / 音読記憶 / 多感覚記憶 / チャンク化 / カテゴリ記憶 / 比較記憶 / 位置記憶 / テスト効果 / 即時想起 / 遅延想起 / 間隔反復 / 想起訓練 / 書き出し記憶 / ノート再構築 / 自己説明 / 教える記憶 / 失敗記憶 / 圧縮記憶 / 再符号化
第1章|精緻化
新しい情報に、意味やつながりを足す。
「なぜそうなる?」「知っている何とつながる?」と周りへ関係を広げ、情報を孤立させません。
第2章|連想記憶
一つの情報から、別の情報が浮かぶつながりを作る。
一つを手がかりにして、別の記憶へたどれる関係を作ります。
第3章|感情記憶
情報と、そのときの感情が結びついた記憶を見る。
驚き、うれしさ、悔しさなどが、情報と一緒に記憶の手がかりになる状態です。
第4章|語呂合わせ
覚えにくい情報を、覚えやすい音や言葉へ置き換える。
元の情報を取り出すための別の検索キーを作ります。
第5章|ストーリー記憶
複数の情報を、出来事の流れとしてつなぐ。
一つずつ独立して覚える代わりに、時間や因果の一本の流れに乗せます。
第6章|イメージ記憶
言葉の情報を、頭の中の像と結びつける。
形、色、場所、動きなどの視覚的な像を記憶の一部として持ちます。
第7章|音読記憶
情報を、目で見るだけでなく声と音にも変える。
文字として入った情報を、音声という別の形でも扱います。
第8章|多感覚記憶
一つの情報を、複数の感覚や動作と結びつける。
見る、聞く、書く、動かすなど、同じ情報へ複数種類の手がかりを持たせます。
第9章|チャンク化
細かな情報を、意味のあるまとまりへ束ねる。
複数の情報を一つの意味単位として扱える形へまとめます。
第10章|カテゴリ記憶
情報を、共通点によって同じ整理棚へ入れる。
「これはどの仲間か」という位置づけと一緒に情報を持ちます。
第11章|比較記憶
似ているものを、違いと一緒に覚える。
対象そのものだけでなく「何とどう違うか」まで手がかりとして持ちます。
第12章|位置記憶
情報を、場所や位置と結びつけて持つ。
「どこにあるか」を記憶の手がかりとして使います。
第13章|テスト効果
情報を思い出そうとすること自体が、その後の記憶に影響する現象を見る。
もう一度読むことと、何も見ずに思い出そうとすることは同じではありません。
第14章|即時想起
情報に触れた直後に、何が残っているかを取り出す。
入れた直後に、何が記憶として形になったかを見ます。
第15章|遅延想起
時間が経ったあとに、もう一度情報を取り出す。
時間が入ったあとでも、その記憶へ再びたどれるかを見ます。
第16章|間隔反復
同じ内容への接触を、一度に固めず時間の中へ散らす。
復習と復習の間に時間を入れながら、同じ記憶へ繰り返し戻ります。
第17章|想起訓練
必要な情報を、自力で取り出す動作を繰り返す。
問題を解く、白紙へ書く、質問に答えるなど、記憶へのアクセスそのものを練習します。
第18章|書き出し記憶
何も見ず、覚えているものを外へ書き出す。
思い出せたもの、抜けたもの、間違えたものを外部へ展開します。
第19章|ノート再構築
元のノートを見ずに、内容や構造を自分で作り直す。
完成した情報を見る側から、自分で構造を組み直す側へ移ります。
第20章|自己説明
覚えた内容の関係を、自分の言葉で説明する。
覚えている情報同士の間を、自分の言葉でつなぎ直します。
第21章|教える記憶
情報を、他の人が理解できる順序へ組み直す。
自分の中の情報を、他者へ渡せる構造へ並べ直します。
第22章|失敗記憶
間違えた経験と、どこで間違えたかを一緒に記憶する。
誤りそのものを次の判断の手がかりとして持ちます。
第23章|圧縮記憶
多くの情報を、少ない言葉やまとまりで持てる形にする。
大きな情報を、あとから展開できる小さな取っ手へまとめます。
第24章|再符号化
一度持った情報を、別の表現へ変えてもう一度持ち直す。
文章を図にする、図を言葉で説明するなど、別の表現形式へ変換しながら記憶を組み直します。
「覚えられない」も一種類ではない
意味とのつながりが少ないのか、整理されていないのか、思い出す練習が足りないのか、復習間隔の問題なのか。記憶が悪いで一つにまとめず、どこで止まっているかを見ます。