第8回|もし学校に時計がなかったら?

一つの条件を変えてみる3分実験

「3分実験室」は、3分前後でひとつの小さな頭の実験をして、あとから「今どんな頭の使い方をした?」を見ていくシリーズです。

今回は、まだ起きていないことを考えます。

まずやってみる

1.学校の時計がなくなったら、困ることを3つ

2.困らないための方法を3つ

どうすればよいでしょうか。

3.一つだけ条件を足す

今度は、

腕時計もスマホも使えない

とします。

答えは変わるでしょうか。

4.別の人なら?

次から一人選んでください。

生徒
先生
給食を作る人
部活動の顧問

その人なら、何に困るでしょうか。

ここから種明かし

今回は、実際にある学校を思い出すだけではありません。

「時計がない」

という一つの条件を変えて、その先に何が起きるかを考えました。

さらに、

腕時計も使えない

と条件を足すと、最初の答えが使えなくなるかもしれません。

条件が変われば、必要な答えも変わります。

ここまでの答えを見比べてみよう

<見るところ> <たとえば>
最初に困ること 授業の終わりが分からない
最初の解決策 腕時計を見る
条件を足したあと 腕時計が使えず、別案が必要になった
別の人から見たあと 先生と生徒では困ることが違った
変わったところ 条件や立場によって答えが変わった

記憶学で見ると?

知っていることは、新しいことを考える材料にもなる
「時計のない学校」を実際に経験していなくても、授業、チャイム、先生、給食など、学校についてすでに知っていることを取り出して考えます。記憶は、思い出すだけでなく、その先の思考の材料にもなります。

他には……

  • 自分の知識と新しい答えを結びつける: 解決策を自分で考えると、「時計」「授業」「チャイム」など、すでに知っている情報同士を新しい関係で使うことになります。
  • 理由までつなげると、情報が孤立しにくい: 「時計がない→時間が分からない→授業の区切りに困る」のように、理由や結果までつないで扱えます。


脳のOSで見ると?

もしもを置く(思考OS 第6章)
「学校には時計がある」という現実の条件を一つだけ変えて、別の世界を仮に作ります。その世界で何が変わるかを進めていくと、普段は意識していなかった時計の役割も見えてきます。

他には……

  • 前提把握(理解OS 第16章): 普段は当たり前になっている「時計がある」という条件を見る。
  • 場合分け(思考OS 第1章): 腕時計が使える場合/使えない場合で答えを分ける。
  • 制約を置く(思考OS 第8章): 「腕時計もスマホも使えない」という制約の中で、別の方法を考える。
  • 多角的視点(思考OS 第13章): 生徒、先生など立場を変えて影響を見る。

もう一度だけ

次は、

「もし家に時計がなかったら?」

でやってみてください。

  1. 困ることを2つ考える
  2. 代わりの方法を2つ考える
  3. 「スマホも腕時計も使えない」と条件を足す
  4. 自分以外の家族の立場でも一つ考える

条件を変える前とあとで、答えはどう変わったでしょうか。

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