
一度大きくして、別の具体へ降りる3分実験
「3分実験室」は、3分前後でひとつの小さな頭の実験をして、あとから「今どんな頭の使い方をした?」を見ていくシリーズです。
「鉛筆」と「ほうき」。
かなり違うものに見えます。
でも、考える高さを変えるとつなげられます。
まずやってみる
1.鉛筆を、一段大きな言葉にする
鉛筆 → ____
たとえば「文房具」と言えます。
2.もう一段、大きくする
鉛筆 → 文房具 → ____
「道具」のように、さらに大きなまとまりへ上げてみてください。
3.今度は、別の方向へ降りる
「道具」から、ほうきへ近づきます。
道具 → ____ → ほうき
間にどんな言葉を置けるでしょうか。
たとえば「掃除道具」が考えられます。
4.できた道を一度見る
鉛筆 → 文房具 → 道具 → 掃除道具 → ほうき
最初は離れて見えた二つが、
途中で大きなまとまりを通るとつながりました。
ここから種明かし
今回は、鉛筆からほうきへ直接連想したわけではありません。
一度、
鉛筆
↓
文房具
↓
道具
と大きな言葉へ上がり、
そこから、
道具
↓
掃除道具
↓
ほうき
と別の具体へ降りました。
具体と抽象の高さを動かすと、
直接は遠いものにも道を作れます。
ここまでの答えを見比べてみよう
| <見るところ> | <たとえば> |
|---|---|
| 最初 | 鉛筆とほうきは遠く見えた |
| 一段上がったあと | 鉛筆→文房具 |
| さらに上がったあと | 文房具→道具 |
| 別方向へ降りたあと | 道具→掃除道具→ほうき |
| 最後 | 大きなまとまりを通ると二つがつながった |
記憶学で見ると?
大きなまとまりは、別の情報へたどるための手掛かりにもなる
「鉛筆」だけを見るのではなく「文房具」「道具」と上がると、同じまとまりに入る別の情報へ移りやすくなります。情報を一つの場所だけに置かず、複数のまとまりと結びつけておく考え方です。
他には……
- 具体例と大きな名前を両方持つ: 「道具」だけでなく、鉛筆やほうきのような具体例も一緒に持つと意味をたどりやすくなります。
- 同じ情報へ複数の入口を作れる: ほうきは「掃除道具」からも「道具」からもたどれます。
脳のOSで見ると?
具体⇄抽象変換(理解OS 第3章)
鉛筆から「文房具」「道具」へ上がり、そこから「掃除道具」「ほうき」へ降ります。考える高さを変えることで、直接は遠い二つを同じ構造の中で扱えます。
他には……
- カテゴリー化(理解OS 第8章): 鉛筆やほうきを、大きなまとまりへ入れる。
- 具体⇄抽象変換(理解OS 第3章:抽象へ上がる): 具体的なものから、より広い共通概念へ上がる。
- 具体⇄抽象変換(理解OS 第3章:具体へ降りる): 大きな概念から、具体的な一例へ降りる。
- 構造分解(理解OS 第12章): 「道具」という大きなまとまりの中に、違う枝があることを見る。
もう一度だけ
次は、
「りんご」から「カレー」
まで、
りんご → ____ → ____ → ____ → カレー
のように、大きな言葉を通ってつないでみてください。

