
全部できないときに、順番を決める3分実験
「3分実験室」は、3分前後でひとつの小さな頭の実験をして、あとから「今どんな頭の使い方をした?」を見ていくシリーズです。
学校へ出るまで、あと5分です。
まだ次の4つが残っています。
歯を磨く
朝ごはんを食べる
忘れ物がないか確認する
ゲームのデイリーボーナスを受け取る
全部をゆっくりやる時間はありません。
まずやってみる
1.一番先にするものを選ぶ
4つから一つ選んでください。
なぜそれを先にしますか。
2.一つだけ捨てるなら?
今日はやらなくてもよいものを一つ選んでください。
3.条件が変わったら?
次の情報が加わりました。
朝ごはんを食べないと、薬を飲めない。
順番は変わるでしょうか。
4.もう一つ条件を変える
さらに、
今日は絶対に提出しなければいけないプリントがある。
とします。
もう一度、順番を決めてください。
ここから種明かし
最初は4つの作業がありました。
でも、5分しかないので、
全部を同じ重さでは扱えません。
そこで、
やらないと困るか
あとでできるか
ほかのことに影響するか
などを見て、順番を決めました。
さらに条件が増えると、
同じ4つでも優先順位が変わります。
ここまでの答えを見比べてみよう
| <見るところ> | <たとえば> |
|---|---|
| 最初 | 4つともやること |
| 5分しかない | 順番を決める必要が出た |
| 一つ捨てたあと | ゲームなど後回しにできるものが見えた |
| 薬の条件が増えたあと | 朝ごはんの重さが変わった |
| 提出物の条件が増えたあと | 忘れ物確認の重さも変わった |
記憶学で見ると?
今回は、記憶よりも思考側が中心の実験です。
覚えるときにも、「全部を同じ重さで持たない」考え方がある
長い内容を全部同じ強さで持つのではなく、あとから戻すための中心を選ぶことがあります。今回の「何を先にするか」と同じではありませんが、「重要なものを選ぶ」という点では接点があります。
他には……
- 行動を思い出すタイミングと結びつける: 「家を出る前に提出物を確認する」のように、出来事を手掛かりに次の行動を置くことができます。
- 目的が変われば、覚えておく中心も変わる: 何のために覚えるかによって、残したい情報は変わります。
脳のOSで見ると?
決める(思考OS 第11章)
全部をやる時間がないときに、「何が大事か」を決めて順番をつけます。大事さは固定ではなく、薬や提出物のような条件が加わると変わります。
他には……
- 選ぶと捨てる(思考OS 第10章:捨てる側): 今回やらないものを一つ決める。
- 制約を置く(思考OS 第8章): 「あと5分」という限られた条件の中で考える。
- 場合分け(思考OS 第1章): 新しい条件が加わったとき、順番を変える。
- 選ぶと捨てる(思考OS 第10章:得るものと捨てるものを見る): 一つに時間を使えば、別のことに使える時間が減ることを見る。
もう一度だけ
今度は、
「寝るまであと20分」
として、
お風呂
明日の準備
動画を見る
歯を磨く
読書
の順番を決めてみてください。

