
表面が違うものから、共通する形を探す3分実験
「3分実験室」は、3分前後でひとつの小さな頭の実験をして、あとから「今どんな頭の使い方をした?」を見ていくシリーズです。
次の3つを読んでください。
A
宿題を始めようとしたが、机の上が散らかっていて、
片付けているうちに時間がなくなった。
B
料理を始めようとしたが、必要な材料がなく、
買い物へ行っているうちに遅くなった。
C
出かけようとしたが、着る服が決まらず、
選んでいるうちに約束の時間が近づいた。
まずやってみる
1.違うところを3つ
A・B・Cで違うところを書いてください。
2.同じところを一つ探す
表面の出来事は違います。
では、3つに共通する「流れ」はないでしょうか。
一文で書いてみてください。
3.自分で4つ目を作る
今見つけた共通する流れを使って、
別の出来事を一つ作ってください。
4.どこまで同じなら「同じ型」?
4つ目の例が、
最初からやる気がなくて何もしなかった
だったら、同じ型でしょうか。
違うと思うなら、何が違うか考えてください。
ここから種明かし
A・B・Cは、
宿題
料理
外出
と、表面は違います。
でも、
何かを始めようとする
↓
その前の準備で止まる
↓
本来のことに使う時間が減る
という形で見ると、
似た構造があります。
共通する形を見つけると、
別の場面にも持っていけます。
ただし、何でも同じにしてしまうと、
違いまで消えてしまいます。
ここまでの答えを見比べてみよう
| <見るところ> | <たとえば> |
|---|---|
| 表面 | 宿題、料理、外出 |
| 共通する流れ | 準備で止まり、本題の時間が減る |
| 4つ目を作ったあと | 別の場面にも同じ型を使えた |
| 境目を考えたあと | 似ているだけでは同じ型とは限らない |
| 変わったところ | 出来事ではなく、その後ろの形を見た |
記憶学で見ると?
共通する型を持つと、個別の出来事を一つずつ覚える以外の方法ができる
A・B・Cを別々に持つだけでなく、「準備で止まって本題が遅れる」というまとまりを持つと、その型から具体例を思い出したり、新しい例を理解したりできます。
他には……
- 具体例は、型を思い出す手掛かりになる: 「宿題の例」を思い出すことで、共通する流れへ戻れることがあります。
- 自分で新しい例を作ると、型を別の場面でも使えるか確かめられる: 覚えた言葉ではなく、関係を使えているかを見ることができます。
脳のOSで見ると?
本質抽出(理解OS 第6章)
宿題・料理・外出という表面の違いをいったん外し、3つに共通して残る流れを探します。細部を全部捨てるのではなく、「この3つを同じと言える理由は何か」を残す操作です。
他には……
- 具体⇄抽象変換(理解OS 第3章): 三つの具体例から、共通する大きな型へ上がる。
- パターン認識(理解OS 第9章): 複数の出来事に繰り返す形を見る。
- 形を持ち運ぶ(思考OS 第7章): 見つけた型を使って、4つ目の例を作る。
- 境界理解(理解OS 第11章): どこまで似ていれば、同じ型と言えるかを見る。
もう一度だけ
次の3つにも、
共通する型があるか考えてみてください。
テスト前日に一気に勉強する
締切前日に一気に仕事をする
旅行前夜に一気に荷造りする

