第15回|3つの出来事に、同じ「型」はある?

表面が違うものから、共通する形を探す3分実験

「3分実験室」は、3分前後でひとつの小さな頭の実験をして、あとから「今どんな頭の使い方をした?」を見ていくシリーズです。

次の3つを読んでください。

A

宿題を始めようとしたが、机の上が散らかっていて、
片付けているうちに時間がなくなった。

B

料理を始めようとしたが、必要な材料がなく、
買い物へ行っているうちに遅くなった。

C

出かけようとしたが、着る服が決まらず、
選んでいるうちに約束の時間が近づいた。

まずやってみる

1.違うところを3つ

A・B・Cで違うところを書いてください。

2.同じところを一つ探す

表面の出来事は違います。

では、3つに共通する「流れ」はないでしょうか。

一文で書いてみてください。

3.自分で4つ目を作る

今見つけた共通する流れを使って、
別の出来事を一つ作ってください。

4.どこまで同じなら「同じ型」?

4つ目の例が、

最初からやる気がなくて何もしなかった

だったら、同じ型でしょうか。

違うと思うなら、何が違うか考えてください。

ここから種明かし

A・B・Cは、

宿題
料理
外出

と、表面は違います。

でも、

何かを始めようとする
↓
その前の準備で止まる
↓
本来のことに使う時間が減る

という形で見ると、
似た構造があります。

共通する形を見つけると、
別の場面にも持っていけます。

ただし、何でも同じにしてしまうと、
違いまで消えてしまいます。

ここまでの答えを見比べてみよう

<見るところ> <たとえば>
表面 宿題、料理、外出
共通する流れ 準備で止まり、本題の時間が減る
4つ目を作ったあと 別の場面にも同じ型を使えた
境目を考えたあと 似ているだけでは同じ型とは限らない
変わったところ 出来事ではなく、その後ろの形を見た

記憶学で見ると?

共通する型を持つと、個別の出来事を一つずつ覚える以外の方法ができる
A・B・Cを別々に持つだけでなく、「準備で止まって本題が遅れる」というまとまりを持つと、その型から具体例を思い出したり、新しい例を理解したりできます。

他には……

  • 具体例は、型を思い出す手掛かりになる: 「宿題の例」を思い出すことで、共通する流れへ戻れることがあります。
  • 自分で新しい例を作ると、型を別の場面でも使えるか確かめられる: 覚えた言葉ではなく、関係を使えているかを見ることができます。


脳のOSで見ると?

本質抽出(理解OS 第6章)
宿題・料理・外出という表面の違いをいったん外し、3つに共通して残る流れを探します。細部を全部捨てるのではなく、「この3つを同じと言える理由は何か」を残す操作です。

他には……

  • 具体⇄抽象変換(理解OS 第3章): 三つの具体例から、共通する大きな型へ上がる。
  • パターン認識(理解OS 第9章): 複数の出来事に繰り返す形を見る。
  • 形を持ち運ぶ(思考OS 第7章): 見つけた型を使って、4つ目の例を作る。
  • 境界理解(理解OS 第11章): どこまで似ていれば、同じ型と言えるかを見る。

もう一度だけ

次の3つにも、
共通する型があるか考えてみてください。

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