
最後に、言葉そのものを作り直してみる3分実験
「3分実験室」は、3分前後でひとつの小さな頭の実験をして、あとから「今どんな頭の使い方をした?」を見ていくシリーズです。
「勉強する」と聞くと、どんな姿を思い浮かべるでしょうか。
机
教科書
ノート
問題集
を思い浮かべる人も多いと思います。
では、次はどうでしょう。
まずやってみる
1.これは勉強?
次の行動を、
勉強
勉強ではない
迷う
に分けてください。
英単語帳を読む
数学の問題を解く
料理で分量の比を考える
地図を見て旅行ルートを作る
好きな昆虫について動画で調べる
サッカーの試合を見て戦術を考える
2.なぜ「勉強」と思った?
「勉強」に入れたものの中から一つ選び、
何があるから勉強だと思ったのか
を書いてください。
3.机を外してみる
もし、
机に向かっているかどうか
を条件から外したら、最初の分類は変わるでしょうか。
4.自分の言葉で作り直す
最後に、
私にとって勉強とは、________。
と書いてください。
最初に持っていた「勉強」のイメージと、同じでも違っていても構いません。
ここから種明かし
最初は、
教科書を読む
問題を解く
のような典型的な姿から考えました。
でも、
新しいことを知る
分からないことを調べる
試して確かめる
前よりできるようになる
まで広げると、「勉強」に入るものが変わるかもしれません。
逆に、
机に向かっているだけ
では、何も学んでいないこともあります。
一度持っていた意味を、例を増やしたあとで作り直す。
第一期の最後は、この操作で終わります。
ここまでの答えを見比べてみよう
| <見るところ> | <たとえば> |
|---|---|
| 最初のイメージ | 机、教科書、問題集 |
| 6つを分けたあと | 迷うものが出てきた |
| 理由を考えたあと | 自分が何を「勉強らしい」と見ていたか分かった |
| 机を外したあと | 分類が変わるものがあった |
| 最後 | 自分なりの「勉強」を言い直した |
記憶学で見ると?
覚えることも、「勉強」の一部として方法を選べる
『記憶学』では、「覚えなさい」で終わらせず、入れる・残す・取り出すという工程に分けて考えます。同じ「勉強」でも、何をできるようにしたいかによって使う方法は変わります。
他には……
- 知識は、使った場面と結びつくと別の意味を持つことがある: 本で読んだことを料理や会話、問題解決で使えば、その知識は具体的な経験とも結びつきます。
- 自分で説明できるか、使えるかも「学んだ」を確かめる方法になる: 見たことがあるだけと、自分で取り出して使える状態は同じではありません。
脳のOSで見ると?
再定義(理解OS 第25章)
最初に持っていた「勉強=机に向かうこと」のようなイメージを、いくつもの例や境界例を見たあとで作り直します。再定義は、言葉を勝手に変えることではなく、実際に含めたいものを見直したうえで、より使いやすい意味へ引き直すことです。
他には……
- 定義理解(理解OS 第1章): 最初に自分が「勉強」をどう捉えていたかを見る。
- 境界理解(理解OS 第11章): 動画で調べる、戦術を考えるなど、迷う例をどこへ入れるか考える。
- 具体⇄抽象変換(理解OS 第3章): 個々の勉強場面から、「学ぶとは何か」という大きな意味へ上がる。
- 誤解修正(理解OS 第24章): 「机に向かっていれば勉強」という単純な見方を必要に応じて直す。
もう一度だけ
最後に、
「理解した」
とはどんな状態か、自分の言葉で一文にしてみてください。

