第24回|「勉強する」って、机に向かうこと?

最後に、言葉そのものを作り直してみる3分実験

「3分実験室」は、3分前後でひとつの小さな頭の実験をして、あとから「今どんな頭の使い方をした?」を見ていくシリーズです。

「勉強する」と聞くと、どんな姿を思い浮かべるでしょうか。

机
教科書
ノート
問題集

を思い浮かべる人も多いと思います。

では、次はどうでしょう。

まずやってみる

1.これは勉強?

次の行動を、

勉強
勉強ではない
迷う

に分けてください。

英単語帳を読む
数学の問題を解く
料理で分量の比を考える
地図を見て旅行ルートを作る
好きな昆虫について動画で調べる
サッカーの試合を見て戦術を考える

2.なぜ「勉強」と思った?

「勉強」に入れたものの中から一つ選び、

何があるから勉強だと思ったのか

を書いてください。

3.机を外してみる

もし、

机に向かっているかどうか

を条件から外したら、最初の分類は変わるでしょうか。

4.自分の言葉で作り直す

最後に、

私にとって勉強とは、________。

と書いてください。

最初に持っていた「勉強」のイメージと、同じでも違っていても構いません。

ここから種明かし

最初は、

教科書を読む
問題を解く

のような典型的な姿から考えました。

でも、

新しいことを知る
分からないことを調べる
試して確かめる
前よりできるようになる

まで広げると、「勉強」に入るものが変わるかもしれません。

逆に、

机に向かっているだけ

では、何も学んでいないこともあります。

一度持っていた意味を、例を増やしたあとで作り直す。

第一期の最後は、この操作で終わります。

ここまでの答えを見比べてみよう

<見るところ> <たとえば>
最初のイメージ 机、教科書、問題集
6つを分けたあと 迷うものが出てきた
理由を考えたあと 自分が何を「勉強らしい」と見ていたか分かった
机を外したあと 分類が変わるものがあった
最後 自分なりの「勉強」を言い直した

記憶学で見ると?

覚えることも、「勉強」の一部として方法を選べる
『記憶学』では、「覚えなさい」で終わらせず、入れる・残す・取り出すという工程に分けて考えます。同じ「勉強」でも、何をできるようにしたいかによって使う方法は変わります。

他には……

  • 知識は、使った場面と結びつくと別の意味を持つことがある: 本で読んだことを料理や会話、問題解決で使えば、その知識は具体的な経験とも結びつきます。
  • 自分で説明できるか、使えるかも「学んだ」を確かめる方法になる: 見たことがあるだけと、自分で取り出して使える状態は同じではありません。


脳のOSで見ると?

再定義(理解OS 第25章)
最初に持っていた「勉強=机に向かうこと」のようなイメージを、いくつもの例や境界例を見たあとで作り直します。再定義は、言葉を勝手に変えることではなく、実際に含めたいものを見直したうえで、より使いやすい意味へ引き直すことです。

他には……

  • 定義理解(理解OS 第1章): 最初に自分が「勉強」をどう捉えていたかを見る。
  • 境界理解(理解OS 第11章): 動画で調べる、戦術を考えるなど、迷う例をどこへ入れるか考える。
  • 具体⇄抽象変換(理解OS 第3章): 個々の勉強場面から、「学ぶとは何か」という大きな意味へ上がる。
  • 誤解修正(理解OS 第24章): 「机に向かっていれば勉強」という単純な見方を必要に応じて直す。

もう一度だけ

最後に、

「理解した」

とはどんな状態か、自分の言葉で一文にしてみてください。

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