第14回|この4人の関係を、絵なしで見える形にできる?

文章を「配置」に変えてみる3分実験

「3分実験室」は、3分前後でひとつの小さな頭の実験をして、あとから「今どんな頭の使い方をした?」を見ていくシリーズです。

次の文を読んでください。

アキラの右にミホがいる。
ミホの前にケンがいる。
アキラの前にユイがいる。

頭の中だけで持たず、
見える形にしてみます。

まずやってみる

1.4人の名前を紙に置く

文章を読みながら、

アキラ
ミホ
ケン
ユイ

を、位置関係が分かるように紙へ置いてください。

丸で囲んでも、線を引いても構いません。

2.文章を見ずに答える

紙に作った図だけを見てください。

ケンはユイのどちら側にいる?

と聞かれたら、答えられるでしょうか。

3.図を使わず、もう一度文章に戻す

今度は、自分が作った配置を、
一文か二文で説明してください。

4.どちらが分かりやすかった?

文章
配置した図

のどちらが位置関係を見やすかったでしょうか。

ここから種明かし

最初は、

Aの右にB
Bの前にC

という文章でした。

それを紙の上に置くと、

誰がどこにいるか

を一度に見られるようになります。

逆に、図から文章へ戻すこともできます。

同じ情報でも、

文
配置
文

と形を変えると、
見つけやすい関係が変わります。

ここまでの答えを見比べてみよう

<見るところ> <たとえば>
最初 3本の文章
配置したあと 4人の位置が同時に見えた
図だけで考えたあと 書かれていない関係も読めた
文章へ戻したあと 配置を言葉で説明した
変わったところ 同じ情報を別の形で見た

記憶学で見ると?

情報の形を変えると、別の手掛かりを持てる
文章だけで持つのではなく、位置関係として置くと、「誰がどこにいたか」を場所からもたどれます。言葉とは違う形を加えることで、情報への入口を増やせます。

他には……

  • 自分で図にするには、文章を一度読み解く必要がある: ただ写すのではなく、「右」「前」が誰との関係なのかを確認します。
  • 図から文章へ戻すと、取り出し方も変わる: 見えている配置を、もう一度言葉として外へ出します。


脳のOSで見ると?

図式化(理解OS 第20章)
文章の中にある関係を、位置や線として見える形へ変えます。図にする目的はきれいに描くことではなく、文章では見えにくかった関係を扱いやすくすることです。

他には……

  • 構造分解(理解OS 第12章): 文章を「人」と「位置関係」に分けて読む。
  • 部分→全体(理解OS 第14章): 三つの関係を合わせて、4人全体の配置を見る。
  • 形を持ち運ぶ(思考OS 第7章): 文章の情報を、別の配置へ組み直す。
  • 言い換え(理解OS 第5章): 図で見えた関係を、もう一度言葉へ戻す。

もう一度だけ

次は、

「AはBより背が高い。CはAより背が高い。DはBより背が低い。」

を、4人の高さが分かる図にしてみてください。

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