検索順位は誰が決めている? 同じ言葉でも結果が変わる理由

「カレー」と検索しても、レシピを探す人と近所のお店を探す人とでは欲しい答えが違います。検索エンジンは、同じ言葉が入ったページを単純に文字数順で並べているわけではありません。では、何を手がかりに検索結果を選んでいるのでしょうか。検索の仕組みを知ると、調べ方も変えられます。

検索エンジンはページを見つけて整理する

検索結果の順位は、担当者が一ページずつ手で決めるのではなく、検索エンジンの自動ランキングシステムが多くの要素を評価して決めています。広告枠は通常の検索結果と区別され、Googleの通常の検索順位を掲載料で買うことはできません。

検索結果が表示される前には、ウェブ上のページを見つけ、内容を調べ、検索のために整理する処理があります。このような工程を一般にクロールやインデックス登録と呼びます。公開されたページが必ず検索結果へ出るわけではなく、発見されない場合や登録されない場合もあります。

「検索エンジンにあるページ」と「インターネット上にあるすべてのページ」は同じではありません。検索しても見つからないからといって、その情報が存在しないとは言い切れません。会員専用ページや公開されて間もないページなど、条件によって検索の対象になりにくい情報もあります。

検索語を入力すると、検索エンジンは整理した情報の中から、問いに合いそうなページを選んで並べます。この並べ方を考える前に、そもそも候補として見つかっているか、という段階があることを理解しましょう。

同じキーワードでも、求める答えが違う

例えば「りんご 保存」で検索する場合、果物を長持ちさせる方法が知りたいことも、スマートフォンに写真を保存する方法が知りたいこともあります。検索エンジンは単語の組み合わせや文脈などを使って、どの意図に合う情報が役立つかを推定します。

さらに「明日の天気」と「ニュートンの運動法則」では、重要な情報の性質が違います。前者は新しさや現在地との関係が重要ですが、後者は説明の正確さや理解しやすさが大切になります。どんな問いにも、まったく同じ一つの評価軸を使えばよいわけではありません。

Googleの公式説明では、多数のシグナルやシステムを組み合わせ、検索語との関連性や有用性などを評価するとされています。どの要素が何点かという全体の固定点数表が公開されているわけではないため、単一の要素だけで順位を断言するのは避けるべきです。

一位だから正しいとは限らない

検索上位にある記事は、探している問いに合っていると判断された候補の一つです。それがすべて正しいことを証明するわけではありません。情報が古い、根拠の示し方が弱い、記事の前提が自分の場合と異なる、といった問題は残ります。

例えば法律や医療に関する情報を調べるとき、検索結果を開いてすぐ結論を信じるのではなく、発行した組織、更新日、適用される地域や条件などを確認することが重要です。検索順位と情報の正確さの検証は、別の作業なのです。

上位の記事が二つあり、答えが違っている場合もあります。そのときはどちらがより上かを比べるのではなく、対象にしている条件が同じかを読みましょう。条件が違えば、両方ともそれぞれの条件下で正しい可能性があります。

検索語を変えると何が分かるか

「電池 寿命」で調べたあと、「乾電池 使用期限 保管方法」のように対象と目的を具体的にして検索すると、結果が変わることがあります。前者はスマートフォンのバッテリーも含み得ますが、後者は乾電池に対象を絞れるからです。検索語を変える実験では、余計な推測が入らないよう、調べたい対象を明記します。

逆に、似た意味の別の言葉でも情報が見つかる場合があります。検索は言葉の完全一致だけで行われるわけではないためです。目的に合う結果が出なかったら、検索語を増やすだけでなく、表現を変えてみましょう。

同じ検索語の結果が人によって違う理由には、地域、言語、検索時点、サービスの設定などが影響する場合があります。検索順位のスクリーンショット一枚だけで「誰が検索しても一位」と主張するのは危険です。測った条件を書き添えて初めて比較できます。

自分で情報の確かめ方を設計する

調べ物の最初に「何を知りたいのか」を一文で書き、答えが必要な時期と地域を決めます。検索結果を三つ開き、それぞれが何を根拠にしているかを比べるだけでも、順位だけに頼るより多くのことが分かります。

特に数字を含む主張は、出典へたどれるか確かめましょう。「多くの人が使っている」「すぐに効果が出る」といった表現には、どの集団で、どの期間に、どう測った数字なのかを問う必要があります。検索の便利さは、調べた後の検証を省いてよい理由にはなりません。

検索エンジンは膨大な情報から候補を選ぶための強力な道具です。答えを決める権威そのものだと考えず、「自分の問いに合う候補を提示する道具」として使うと、検索結果の読み方が変わります。

情報を探す順番を変える実験

同じテーマで「犬 ごはん」と「犬 食事量 年齢 体重」の二種類の検索を試してみます。最初の検索では商品の案内や一般的な食事方法が広く出るかもしれません。後の検索では、年齢や体重を条件にした資料へ近づく可能性があります。しかし、検索結果がどう変わるかは検索した時点の状況によって異なります。

ここで調べたいのは順位が一つ上がったかどうかではなく、必要な条件を加えることで情報が具体化するかです。得られたページには、対象年齢や出典の有無も記録してください。検索結果が二つとも似ている場合は、検索語を工夫する以外に、公式機関など情報源の種類を変える方法もあります。

さらに、検索上位に出たページの結論が同じでも、根拠が異なる場合があります。人数や地域が違う調査であれば、その差が結論の適用範囲に関係するかもしれません。順位を比べる実験から一歩進んで、得られた情報の根拠と条件を比べることで、自分に必要な答えへ近づけます。

参考資料

おすすめの記事