
ゴールから、必要なことを戻って考える3分実験
「3分実験室」は、3分前後でひとつの小さな頭の実験をして、あとから「今どんな頭の使い方をした?」を見ていくシリーズです。
明日は、
8時10分までに教室へ着く
必要があります。
家から学校までは15分です。
まずやってみる
1.家を出るのは何時まで?
8時10分に着くためには、
遅くとも何時ごろ家を出ればよいでしょうか。
2.その前に必要なことを置く
家を出る前に、
朝ごはん 10分
着替え 5分
顔を洗って歯を磨く 5分
が必要です。
どの時間までに、
それぞれ終わっていればよいでしょうか。
3.「少し余裕を持つ」なら?
信号で止まったり、
忘れ物に気づいたりするかもしれません。
10分の余裕を持つとしたら、
起きる時間はどう変わるでしょうか。
4.一つ条件が変わったら?
明日だけ、
学校へ行く途中で、友達と7時50分に待ち合わせる
とします。
計画のどこを変える必要があるでしょうか。
ここから種明かし
今回は、
今から何をしよう?
ではなく、
8時10分に教室にいる
という最後の状態から考えました。
そこから、
何時に学校へ着く
↓
何時に家を出る
↓
その前に何を終える
↓
何時に起きる
と、必要なことを逆向きに置いています。
「最後にどうなっていたいか」が決まっているときは、
そこから戻ると必要な途中の条件を見つけやすくなります。
ここまでの答えを見比べてみよう
| <見るところ> | <たとえば> |
|---|---|
| ゴール | 8時10分に教室 |
| 一つ戻ったあと | 家を出る時間 |
| さらに戻ったあと | 朝ごはん、着替えなど |
| 余裕を足したあと | 起きる時間が早くなった |
| 条件が変わったあと | 待ち合わせに合わせて計画を直した |
記憶学で見ると?
今回は、記憶よりも思考側が中心の実験です。
行動は、時刻や前後の出来事と結びつけて持つことができる
「朝ごはん」「着替え」を単独で覚えるだけでなく、「家を出る前に終える」「7時50分に待ち合わせる」のように、時間や出来事と結びつけておくと次の行動を思い出す手掛かりになります。
他には……
- 順番も手掛かりになる: 一つの行動が終わったことを、次の行動を始めるきっかけにできます。
- 前もって流れを作ると、その場で全部を考え直さずに済む: 朝に何をするかを毎回ゼロから決める必要がなくなります。
脳のOSで見ると?
逆算(思考OS 第4章)
「8時10分に教室にいる」というゴールを先に置き、そこから一つずつ必要な条件を戻って考えます。単に順番を逆に読むのではなく、ゴールを実現するために何が必要かを見つけるのがポイントです。
他には……
- 場合分け(思考OS 第1章): 待ち合わせがある場合とない場合で計画を変える。
- 制約を置く(思考OS 第8章): 移動15分、朝ごはん10分など、変えにくい条件の中で考える。
- 決める(思考OS 第11章): 時間が足りない場合、どこを先に確保するか決める。
- 決める(思考OS 第11章:全体を調整する): 余裕を残しながら、無理のない順番を作る。
もう一度だけ
次は、
「夜10時には寝たい」
として、
お風呂
明日の準備
歯みがき
20分の読書
を逆向きに置いてみてください。

