感情OS 第12章|自己肯定

これだけ覚えよう

  • 失敗したことと、「自分はダメな人間だ」は分けて考える。
  • 「締切を二日過ぎた」「連絡が遅れた」は、実際に起きたことで、直したり対策したりできる。
  • 「だから何をやっても中途半端だ」は、出来事ではなく、自分全体への判定になっている。
  • 自分を責める言葉をやめても、失敗した事実まで消えるわけではない。必要な反省は残せる。
  • 直すべき行動は直す。でも、一つの失敗から自分全部を否定する必要はない。

冷蔵庫に貼る

子が描いた絵を、冷蔵庫に貼っている。

家と、人と、犬らしいものが描いてある。犬は足が三本しかない。人の腕は、肩ではなく頭から出ている。

上手だから貼っているのではない。

上手になったら貼る、とも思っていない。来年もっと上手くなったら、そのときの絵を貼るだろうが、この絵を剥がすかというと、剥がさない。

そういうことを、自分に対してはしていない。

今日、こちらは締切を二日過ぎた。連絡も遅れた。夜になって、その二つを何度も思い返している。

思い返しながら言っている言葉を、そのまま書き出してみる。

締切を二日過ぎた。

連絡を後回しにした。

こういうところが、昔から変わらない。

だからお前は、何をやっても中途半端だ。

四つ書いて、上の二つと下の二つが違うものだと気づく。

上の二つは、起きたことだ。日付があって、確かめられる。直すこともできる。

下の二つは、起きたことではない。人物についての判定で、日付がない。何年分もまとめて一度に言われている。確かめようがないので、直しようもない。

直しようのないものを、夜のあいだじゅう繰り返している。

上の二つだけを残して、下の二つを消す。

消しても、締切が守られたことにはならない。連絡の遅れも残る。反省が要る部分は、そのまま要る。

減ったのは、罵声のほうだけだ。

冷蔵庫の前に立つ。

足が三本の犬が貼ってある。

この絵を貼っているのは、上手いからではなくて、この子がこれを描いた日があるからだ。

今日のこちらには、締切を二日過ぎた日がある。

貼らないにしても、剥がす理由にはならない。


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