
これだけ覚えよう
- 習ったことを、何も見ずに自分の言葉で説明してみる。
- 誰かに聞かせる必要はない。一人で「つまり、どういうこと?」と話してみてもいい。
- 覚えた文章の順番どおりなら言えても、別の言い方にすると止まることがある。
- 言い方を変えたり、順番を変えたりすると、本当に分かっているところと、文章の形だけ覚えていたところが見えやすい。
- 「同じ内容を、別の言い方でも説明できる?」と試してみる。
誰もいない車の中で
信号が長い。
先週読んだ仕組みのことを、声に出してみる。
車の中には誰もいない。だから、分かりやすくする必要がない。相手が知っているかどうかも、退屈していないかも、考えなくていい。整えるための手間を全部やめると、残るのは、口が動くか動かないか、それだけになる。
最初の三十秒は、よく動く。
順に並べて、これがこうなって、と言える。読んだときに残っていた形が、そのまま出てくる。
「つまり、」
と言って、止まる。
つまり、の先が出ない。
同じことを、もう一度、別の言い方で言おうとしてみる。順番を変えて、後ろのほうから話し始める。すると、さっきなめらかに通り過ぎたところで、今度は止まる。
一度目の言い方は、覚えていた。
一度目の言い方に乗っていたものが、中身と同じものだとは限らなかった。
言い方を替えたときに落ちるのは、たいてい、言葉のつなぎ目に預けていた部分だ。「これがこうなって」の、こうなって、のところ。読んだ文の並びが持っていてくれたので、こちらは持たなくてよかった。
信号が青になる。
止まった場所は二つ。「つまり」の先と、後ろから話したときの真ん中。
どちらも、読んでいるあいだは、止まる場所には見えなかった。
聞いてくれる人がいたら、たぶん、うまく飛ばせていた。
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