テストのケアレスミスが多い|「もっと注意する」前に、ミスが起きる場所を探す

「分かっていたのに間違えた」

ケアレスミスは「注意する」で減らないことがあります。符号、写し間違い、条件の読み落とし、計算途中の省略など、実際に起きたミスを種類で分け、同じ場所を確認する手順を決めます。

テストが返るたびに、符号、読み落とし、転記、計算ミスが並ぶ。

そこで「次はもっと注意しよう」と決めても、次のテストでまた違うミスが出る。

ここで見たいのは、ミスの種類だけではありません。

同じ人なのに、どんな条件ではミスが起きず、どんな条件で偏って起きるのか。

そこまで見ると、次に直す場所を一つに絞りやすくなります。

10個集めたあとにやること|ケアレスミスの短期ロードマップ

110個のミスを種類で分ける
読み違い/転記・符号/計算/手順/時間切れ/見直しで拾えない
2一番多い種類を一つ選ぶ
全部を同時に直そうとしない
3その種類が「起きない場面」を探す
科目・問題の前半後半・家とテストなどを比べる
4対策を一つだけ入れる
条件語に印、転記直後の照合など
5次回、同じ種類だけ数える
減った→続ける/変わらない→分類や原因を見直す

「10個集める」は入口です。次のテストで同じ種類がどう変わったかまで見て、一周になります。

まず、最近のミスを10個だけ集める

一年分はいりません。

直近のテストや演習から、誤答を10個ほど並べます。

仮で構わないので、

  • 問題文の読み違い
  • 転記・符号
  • 計算
  • 手順
  • 時間切れ
  • 見直しで拾えなかった

などに分けます。

正式な診断をするためではありません。偏りを見るためです。

次に「起きない場所」を探す

ここが重要です。

同じ子でも、

  • 数学では多いが英語では少ない
  • 前半は少なく、後半だけ増える
  • 計算問題では少なく、文章題で増える
  • 家の演習では起きず、答案への転記で増える

という差があるかもしれません。

「注意力が足りない」という説明だけなら、この偏りをうまく説明できません。

同じ人でも、どんなときは起きない?

を探すと、見る場所が小さくなります。

対策は、一種類だけ試す

たとえば読み落としが一番多かったなら、次回は条件語だけに印を付ける。

転記ミスが多かったなら、答案へ移した直後だけ元の数字と照合する。

後半に計算ミスが集中するなら、前半から「全部注意する」のではなく、時間配分や後半の確認方法を見直します。

一度に三つも四つも対策すると、何が効いたか分かりません。

最多の一種類だけ変えて、次の結果を見る。

次回は「ゼロになったか」だけを見ない

見るのは、

  • 狙った種類が減った
  • 変わらない
  • 別の種類へ移った

のどれかです。

変わらなければ、「もっと強く注意する」前に仮分類を見直します。

読み落としだと思っていたものが、実は問題文の意味理解だった。

計算ミスだと思っていたものが、時間に追われて手順を飛ばしていた。

そう分かれば、次の対策も変わります。

今日やること

最近のミスを10個だけ集める。

一番多い種類を決める。

そして、

同じ種類のミスが起きない場面はどこ?

を一つ探す。

次のテストでは、その違いに合わせたチェックを一つだけ置きます。

「ケアレス」という大きな箱を、直せる大きさまで小さくします。

参考資料

  • Lai CF. Error Analysis in Mathematics. Behavioral Research and Teaching Technical Report #1012, 2012.
  • IRIS Center, Vanderbilt University. Mathematics: Identifying and Addressing Student Errors.

「ケアレスミス」に見えるものを、7種類に分けてみる

「分かっていたのに間違えた」と感じるミスでも、起きていることは同じとは限りません。

直近のミスを知識不足・想起不足・混同・読解・方針・実行・速度の7種類から、一番近いものへ仮置きします。正式な診断ではなく、次に何を確かめるかを決めるための実用分類です。

種類 こんなミス 次に確かめる1問 小さく試すこと
知識不足 公式・語句・ルールを知らなかった 答えを見る前に、その知識を説明できた? 不足した知識だけ戻って確認する
想起不足 見れば分かるのに、テストでは出てこなかった 何も見ずに取り出せた? 閉じて思い出す回数を1回増やす
混同 似た公式・単語・条件を取り違えた 何と何を混ぜた? 2つを並べて違いだけ書く
読解 条件・否定・単位・問いを読み落とした 問題は何を答えろと言っていた? 条件語か問いにだけ印を付ける
方針 知識はあったが、使う解法・手順の選択を誤った 最初の一手を何を見て選んだ? 解く前に「この条件なら何を使う?」を1行書く
実行 符号・計算・転記など、途中の操作で崩れた どの操作の直後に答えがずれた? その操作の直後だけ照合する
速度 時間圧で後半にミスが増えた、見直せなかった 時間に余裕がある演習でも同じミスが出る? 時間あり/時間制限ありを1回ずつ比べる

全部を直す必要はありません。 10個のミスを集めたら、一番多い種類か、一番確かめやすい種類を1つだけ選びます。

次のテストや演習では、その1種類だけ対策して、同じ種類のミスが減ったかを見ます。減らなければ、対策を増やす前に分類そのものを見直します。

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