
台形の面積は、
で求めます。理由は、同じ台形をもう一つ用意して向きを変えると、上底と下底を合わせた長さを底辺とする平行四辺形を作れるからです。小5では文字式へ置き換えるより、具体的な長さと図形の組み替えで公式を作ります。
上底・下底・高さを確認する
台形で平行になっている二辺を上底・下底と呼びます。
高さは、その平行な二辺の間の垂直な距離です。
横の斜めの辺が長く見えても、それが高さとは限りません。「平行な二辺に直角な長さ」を探します。
同じ台形を二つ並べる
上底4cm、下底10cm、高さ5cmの台形を考えます。
同じ台形をもう一つ作り、180度向きを変えて組み合わせると、底辺が
cm、高さ5cmの平行四辺形になります。
二つ分の面積を出して半分にする
できた平行四辺形の面積は、
cm²です。
これは同じ台形二つ分なので、一つ分は
cm²です。
まとめると、
となります。
だから、台形の面積は「(上底+下底)×高さ÷2」です。
なぜ上底と下底を足すのか
同じ台形を二つ組み合わせた平行四辺形を見ると、その底辺は「上底の長さ+下底の長さ」になります。
上底と下底を掛けるのではありません。
二つの台形を合わせたときにできる一本の底辺だと考えると、足し算の理由が見えます。
よくある誤り1:上底×下底にする
上底4cm、下底10cm、高さ5cmで、
とはしません。
4と10は長方形の縦横ではなく、平行な二辺の長さです。
最初に4+10を計算します。
よくある誤り2:斜めの辺を高さにする
台形の横の斜めの辺が7cmでも、それが平行な二辺に垂直でなければ高さではありません。
高さの線が台形の外側に出る図もあります。
「縦に見える線」ではなく、平行線の間の直角な距離を使います。
対角線で二つの三角形に分けても確かめられる
上底4cm、下底10cm、高さ5cmの台形に対角線を引くと、二つの三角形に分かれます。
一つは、底辺4cm・高さ5cmなので、
cm²。
もう一つは、底辺10cm・高さ5cmなので、
cm²。
合わせて
cm²です。
平行四辺形へ組み替えたときと同じ答えになります。
なぜ二つの三角形で高さが同じなのか
上底と下底は平行です。
その二本の平行線の間の垂直な距離が、どちらの三角形でも高さ5cmとして使えます。
図が斜めになっても、平行線の間の距離は同じです。
長方形でも公式を確かめられる
上底と下底がどちらも8cm、高さ5cmだとします。
台形の公式へ入れると、
cm²です。
長方形として計算した
cm²と同じになります。
公式の形が、知っている図形と矛盾しないことを確認できます。
練習:面積48cm²、高さを求める
上底6cm、下底10cm、面積48cm²で、高さを□cmとします。
上底と下底を足すと16なので、
つまり、
です。
したがって、
高さは6cmです。
単位も最後に確認する
長さがcmなら、面積はcm²です。
面積35だけで終わらず35cm²と書きます。逆に面積から高さを求めた場合は、答えの単位はcmです。
練習:二つの作り方を説明する
同じ台形の公式を、
- 台形二つを組み合わせて平行四辺形にする
- 対角線で二つの三角形に分ける
の二方法で説明してください。
どちらも35cm²になることを自分で計算すると、「足す」「÷2」「高さ」の理由がばらばらになりません。
次は知っている図形へ変形して考える
面積公式を忘れたときは、図形を切る・動かす・二つ組み合わせることで、長方形、平行四辺形、三角形など知っている形へ変えます。
台形の公式も、知らない公式を暗記したのではなく、知っている平行四辺形や三角形の面積へ戻して作った公式です。
この考え方は、複合図形の面積問題にも使えます。
参考資料
- 文部科学省「小学校学習指導要領・解説」



