第22回|「今日は最悪だった」を、分けてみる

一日の評価を、そのまま信じない3分実験

「3分実験室」は、3分前後でひとつの小さな頭の実験をして、あとから「今どんな頭の使い方をした?」を見ていくシリーズです。

帰宅して、

今日は最悪だった。

と思ったとします。

でも、一日の全部が最悪だったのでしょうか。

まずやってみる

1.一日を4つくらいに分ける

たとえば、

朝
学校・仕事
帰り道
家に帰ってから

のように分けてください。

2.それぞれに○△×をつける

各時間について、

○ よかった
△ ふつう
× 嫌だった

のどれかをつけます。

3.「最悪」の中心はどこ?

×をつけたところの中で、

今日を「最悪」と思わせた出来事

を一つ選んでください。

4.一日の言い方を変えるなら?

最初は、

今日は最悪だった。

でした。

分けて見たあとなら、どう言い直せるでしょうか。

たとえば、

午後のあの出来事は最悪だった。

のように変わるかもしれません。

ここから種明かし

人は一日の最後に、

今日はよかった
今日は最悪だった

と、全体へ一つの評価をつけることがあります。

でも、一日を分けると、

朝は普通
昼はよかった
夕方に嫌なことがあった

ということもあります。

全体の評価を、中身へ戻して見る。

それだけで、「一日全部」と「一部の出来事」を分けられることがあります。

ここまでの答えを見比べてみよう

<見るところ> <たとえば>
最初 今日は最悪だった
一日を分けたあと 朝・昼・夕方・夜
○△×をつけたあと 全部が×ではなかった
中心を選んだあと 一つの出来事が強く残っていた
最後 「一日全部」ではなく、どこが嫌だったか言えた

記憶学で見ると?

強い出来事が、一日全体の印象として残ることがある
一日の中にいくつも出来事があっても、強く嫌だったことや嬉しかったことが、あとから思い出すときの中心になることがあります。そこで一日を分けて振り返ると、別の出来事も取り出し直せます。

他には……

  • 時間を区切ると、別の場面を思い出す手掛かりになる: 「朝は?」「昼は?」と分けることで、一日の別の部分を探せます。
  • 感情と出来事を分けて言葉にすると、何が強く残ったのか見えやすい: 「最悪」という一語から、実際の出来事へ戻って確認できます。


脳のOSで見ると?

全体→部分(理解OS 第13章)
「今日は最悪だった」という一つの大きな評価を、朝・昼・夕方・夜や、個別の出来事へ分けて見ます。全体について言ったことが、そのまま全部の部分に当てはまるとは限りません。

他には……

  • 構造分解(理解OS 第12章): 一日を、いくつかの時間や出来事に分ける。
  • 具体⇄抽象変換(理解OS 第3章:具体へ降りる): 「最悪」という大きな評価から、実際に起きた一つの出来事へ降りる。
  • 誤解修正(理解OS 第24章): 「一日全部が悪かった」という見方を、実際の中身に合わせて直す。
  • 再解釈(感情OS 第13章): 事実を消さず、一日の見方を別の言葉で持ち直す。

もう一度だけ

次に、

「今週は何もできなかった」

と思ったとき、月曜から今日までを分けて見てみてください。

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