
一日の評価を、そのまま信じない3分実験
「3分実験室」は、3分前後でひとつの小さな頭の実験をして、あとから「今どんな頭の使い方をした?」を見ていくシリーズです。
帰宅して、
今日は最悪だった。
と思ったとします。
でも、一日の全部が最悪だったのでしょうか。
まずやってみる
1.一日を4つくらいに分ける
たとえば、
朝
学校・仕事
帰り道
家に帰ってから
のように分けてください。
2.それぞれに○△×をつける
各時間について、
○ よかった
△ ふつう
× 嫌だった
のどれかをつけます。
3.「最悪」の中心はどこ?
×をつけたところの中で、
今日を「最悪」と思わせた出来事
を一つ選んでください。
4.一日の言い方を変えるなら?
最初は、
今日は最悪だった。
でした。
分けて見たあとなら、どう言い直せるでしょうか。
たとえば、
午後のあの出来事は最悪だった。
のように変わるかもしれません。
ここから種明かし
人は一日の最後に、
今日はよかった
今日は最悪だった
と、全体へ一つの評価をつけることがあります。
でも、一日を分けると、
朝は普通
昼はよかった
夕方に嫌なことがあった
ということもあります。
全体の評価を、中身へ戻して見る。
それだけで、「一日全部」と「一部の出来事」を分けられることがあります。
ここまでの答えを見比べてみよう
| <見るところ> | <たとえば> |
|---|---|
| 最初 | 今日は最悪だった |
| 一日を分けたあと | 朝・昼・夕方・夜 |
| ○△×をつけたあと | 全部が×ではなかった |
| 中心を選んだあと | 一つの出来事が強く残っていた |
| 最後 | 「一日全部」ではなく、どこが嫌だったか言えた |
記憶学で見ると?
強い出来事が、一日全体の印象として残ることがある
一日の中にいくつも出来事があっても、強く嫌だったことや嬉しかったことが、あとから思い出すときの中心になることがあります。そこで一日を分けて振り返ると、別の出来事も取り出し直せます。
他には……
- 時間を区切ると、別の場面を思い出す手掛かりになる: 「朝は?」「昼は?」と分けることで、一日の別の部分を探せます。
- 感情と出来事を分けて言葉にすると、何が強く残ったのか見えやすい: 「最悪」という一語から、実際の出来事へ戻って確認できます。
脳のOSで見ると?
全体→部分(理解OS 第13章)
「今日は最悪だった」という一つの大きな評価を、朝・昼・夕方・夜や、個別の出来事へ分けて見ます。全体について言ったことが、そのまま全部の部分に当てはまるとは限りません。
他には……
- 構造分解(理解OS 第12章): 一日を、いくつかの時間や出来事に分ける。
- 具体⇄抽象変換(理解OS 第3章:具体へ降りる): 「最悪」という大きな評価から、実際に起きた一つの出来事へ降りる。
- 誤解修正(理解OS 第24章): 「一日全部が悪かった」という見方を、実際の中身に合わせて直す。
- 再解釈(感情OS 第13章): 事実を消さず、一日の見方を別の言葉で持ち直す。
もう一度だけ
次に、
「今週は何もできなかった」
と思ったとき、月曜から今日までを分けて見てみてください。

