
3分実験:新しい話題を探さず、直前の一語から次を作ってみる
まずやってみる
相手:
「最近、休みの日はよくパンを焼いています」
ここから二つの進み方を比べます。
A
「そうなんですね。ところで、最近どこか旅行しました?」
B
「パンを焼くんですか。どんなパンを作るんですか?」
どちらも会話は続いています。
ただし、次の話題を作った場所が違います。
1
Aでは、
パン
↓
旅行
と、新しい話題を外から持ってきています。
2
Bでは、
パン
↓
どんなパン?
と、直前の発言の中から次を作っています。
3
では、
「最近、会社の近くに新しいカフェができたんです」
から、相手が使った言葉だけを材料に三つの続きを作ってみてください。
たとえば、「会社の近く」「新しい」「カフェ」のどこからでも構いません。
ここから種明かし
会話を続けようとすると、「次の話題を考えなければ」と思うことがあります。
でも、毎回新しい話題を用意する必要はありません。
相手が出した一部分から、その一部分についてもう少し話すという進み方があります。
たとえば、
カフェ
↓
どんな店?
↓
コーヒーがおいしい
↓
普段コーヒーを飲む?
というように、一つの小さな手がかりから会話全体が広がっていきます。
ここまでの答えを見比べてみよう
| <見るところ> | <たとえば> |
|---|---|
| A | 新しい話題を外から持ってくる |
| B | 直前の発言から次を作る |
| Bの出発点 | パン |
| 必要なもの | 新しい話題のストックとは限らない |
| 広がり方 | 一部分から次の話を作る |
コミュニケーションで見ると?
雑談が苦手だと、「話題がない」と感じることがあります。
でも、その時点ですでに相手が何か話しているなら、材料がゼロとは限りません。
相手の発言の中にある、人、場所、物、行動、感想のどれか一つを使えます。
つまり、話題を増やすことと、今ある話題を広げることは別です。
新しい話を考える前に、「今の一言の中で、まだ使っていないものはある?」と見る方法があります。
脳のOSで見ると?
部分→全体
今回使ったのは、「パン」という小さな一部分です。
でも、その一語から、作る種類、きっかけ、材料、失敗、休日の過ごし方など、より大きな話へ広げられます。
小さな手がかりを、次の会話全体を作る起点にする。
第3回では「相手の言葉をそのまま返す」ことが中心でした。
今回はそこからさらに進んで、一部分を起点に、次の展開そのものを作るところまで動かしています。
もう一度だけ
相手が言いました。
「昨日、友達と古い喫茶店に行ったんです」
「昨日」「友達」「古い」「喫茶店」のどれか一つを使って、次の一往復を作ってください。

