
3分実験:一つの話を、いくつかの入口に分けてみる
まずやってみる
相手がこう言いました。
「昨日、久しぶりに高校の友達と名古屋で飲んできました」
すぐに返事を考えず、まずこの一言を分けてみます。
1
この発言には、どんな情報が入っているでしょうか。
たとえば、
- 昨日
- 久しぶり
- 高校
- 友達
- 名古屋
- 飲みに行った
があります。
2
では、それぞれを拾うと、どんな返しができるでしょう。
「久しぶり」を拾う
「どれくらい会ってなかったんですか?」
「高校の友達」を拾う
「高校の頃からずっと仲がいいんですか?」
「名古屋」を拾う
「名古屋のどのあたりに行ったんですか?」
「飲んだ」を拾う
「どんなお店だったんですか?」
3
同じ発言から、自分でも三つ違う返しを作ってみてください。
ここから種明かし
相手の発言は、一つの文章です。
でも、返事を考えるときまで一つのかたまりとして扱う必要はありません。
「昨日、久しぶりに高校の友達と名古屋で飲んできました」という一文の中には、いくつもの入口があります。
「何を返せばいいか分からない」という状態は、本当に返すものがないのではなく、一つに見えている発言を、まだ分けて見ていないだけの場合もあります。
ここまでの答えを見比べてみよう
| <見るところ> | <たとえば> |
|---|---|
| 発言全体 | 昨日、久しぶりに高校の友達と名古屋で飲んだ |
| 時間 | 昨日/久しぶり |
| 人 | 高校の友達 |
| 場所 | 名古屋 |
| 出来事 | 飲みに行った |
| 返答の候補 | 分けた数だけ増やせる |
コミュニケーションで見ると?
会話を続けるために、次々と新しい話題を用意する必要はありません。
一つの話題の中に、まだ使っていない入口が残っていることがあります。
一文の中を見る細かさを変えるだけで、返答の候補は増えます。
脳のOSで見ると?
全体→部分
まず、一つの発言全体を、時間、人、場所、出来事などの部分へ分けました。
さらに、
構造分解
として見ることもできます。
「一つの発言」という見た目のまとまりの中に、どんな要素が組み合わさっているかを見る操作です。
会話で返答に困ったとき、「この発言を、もう少し細かく分けたら何が見える?」と考えるだけで、入口が増えることがあります。
もう一度だけ
次の一言を分けてください。
「先週、妹と初めて新しい水族館に行ってきました」
最低でも四つ、「拾える場所」を探してみてください。

