英語スピーチの作り方|難しい英語より「一文一役」で伝える

英語スピーチで大切なのは、難しい単語を増やすことより、聞き手が一度で話の流れを追えるよう、一文に一つの役割を持たせることです。読む文章と違い、聞き手は前の文へ簡単には戻れません。だから「何を伝えるか→なぜそう思うか→具体例→まとめ」の順をはっきりさせます。

最初に「一番伝えたい一文」を決める

テーマが「My favorite place」なら、情報を全部入れようとせず、中心を一つ決めます。

たとえば「私が好きな場所は近所の図書館です」だけでは紹介です。「図書館は、私が新しい考えに出会える場所です」まで決めると、その後に置く理由や例を選びやすくなります。

中心文がないまま英作文を始めると、知っている単語を並べるだけになり、最後まで何を言いたいのか分からなくなります。

Opening・Body・Closingで役割を分ける

短いスピーチなら、まず三つの役割で十分です。

  1. Opening:テーマと中心を示す
  2. Body:理由・具体例を示す
  3. Closing:中心を言い直して終える

たとえば、

My favorite place is the library near my house.
I like it because I can find books about things I do not know.
Last month, I found a book about space and started watching the night sky.
For me, the library is a place where a new interest can begin.

のように、各文の仕事を分けます。

一文を長くしすぎない

日本語で詳しく説明しようとすると、because、which、whenなどを重ねて一文が長くなりがちです。文法的に書けても、話すと息継ぎや強調の位置が分かりにくくなります。

一文に「主張と理由と例」を全部入れるより、主張、理由、具体例に切る方が聞き手は追いやすくなります。

文を短くすることは、内容を幼くすることではありません。一文ごとの役割を明確にするための編集です。

難しい単語より「自分が説明できる語」を使う

辞書で見つけた難語を入れても、発音や意味の使い分けを理解していなければ、質問されたときに説明できません。

たとえばimportantを無理に高度な類義語へ置き換えるより、「why it is important」を自分の具体例で示す方が説得力が出ます。

学校スピーチでは、目的や学年に応じ、正確で聞き取りやすい表現を選びます。

よくある失敗は日本語原稿を丸ごと直訳すること

日本語では主語を省いたり、一文を長くつないだりできます。そのまま英語へ移すと、主語が曖昧になったり、文構造が複雑になったりします。

先に日本語原稿を作るなら、その後で「この文の役割は何か」を分解し、英語では短い文へ作り直します。

「日本語30文字=英語30文字」のように一対一で置き換えるのではなく、聞き手が理解する順序を優先します。

四文だけのスピーチから練習する

テーマを「A skill I want to learn」とします。

  1. I want to learn how to cook well.
  2. I often eat the same simple meals.
  3. If I can cook more dishes, I can enjoy choosing what to eat.
  4. Learning to cook will make my daily life more interesting.

まずこの四文だけを声に出します。その後、必要なら具体例を一文追加します。

最初から2分の原稿を作るより、短い骨組みを話せる状態にしてから伸ばす方が修正しやすくなります。

発音練習は「全部をネイティブ風」にしない

スピーチ練習で優先するのは、個々の音を完璧にまねることだけではありません。聞き手が意味のまとまりを追えるよう、重要語を少し強くし、文の切れ目で間を取ります。

固有名詞や数字など、聞き間違えると内容が変わる語は特に確認します。速く話すより、意味の区切りが伝わる速さを選びます。

原稿を見ない練習は段階を分ける

いきなり暗唱しようとすると、一語忘れただけで止まります。

まず原稿を見て音読し、次に各段落のキーワードだけを見て話し、最後に聞き手を見ながら話します。キーワードが「library / new ideas / space book / new interest」なら、多少表現が変わっても話の役割は保てます。

丸暗記ではなく、話の地図を覚えると考えてください。

質問を想定すると説明の薄い部分が見える

スピーチ後に「Why?」「When did that happen?」「Can you give an example?」と聞かれたとき、答えられない部分は説明が薄い場所です。

原稿完成後、自分へ三つ質問を作り、英語で一文ずつ答えてみます。スピーチ本文へ全部入れる必要はありませんが、内容を理解して話しているか確認できます。

聞き手によって説明量を変える

クラスメートが聞くのか、初対面の人が聞くのかで、前提知識は違います。学校名、地域名、部活動名など、聞き手が知らない固有情報には短い説明を足します。

逆に、全員が知っている授業のテーマを長く説明すると、本当に伝えたい自分の意見が薄くなります。誰が聞くかを決めると、何を説明し、何を省くかを選べます。

次は「一文一役」の横に役割名を書く

自分の原稿の各文へ、topic / reason / example / result / closing のどれかを書きます。同じ役割が何文も続くなら、重複していないか確認します。

テーマが変わっても、中心を一つ決め、理由と具体例を置き、聞き手が追える順に話すという設計は使えます。英語の難しさを上げる前に、伝わる構造を作ることが先です。

参考資料

  • 文部科学省「中学校学習指導要領解説 外国語編」
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