
「全体→部分」という言葉は知っている。
「先に全体を見るもの」くらいまでは分かる。
でも、
具体的に、何を見て、何をして、何が分かる道具?
と聞かれると、うまく説明できない。
そんなときは、言葉そのものを何度も覚え直すより、中の動きを3つに分けて覚える方が使いやすくなります。
「全体→部分」で覚えたいのは3つ
- 何を見る?――まだ完全には分かっていない対象の全体
- 何をする?――全体の中で、今見ている部分の位置と役割を確かめる
- 何が分かる?――「この部分は何の一部で、何をしているか」という現在地
短くすると、
全体をざっくり見る
→ 今見ている部分がどこにあるか確かめる
→ その部分の役割が分かる
という流れです。
中心の問いは、
「これは、全体のどこにある?」
です。
長い本で試してみる
長い本を読んでいて、今読んでいる段落の意味自体は分かる。
でも、「なぜここでこの話をしているのか」が分からない。
そんなときは、いったん目次や章タイトルへ戻ります。
たとえば、
今は「原因を説明する章」の中にいる。
と分かるだけで、同じ段落でも役割が見えやすくなります。
文章が変わったわけではありません。
その文章を、全体のどこに置いて読むかが変わったわけです。
「目次を見ること」を覚えるわけではない
ここは混同しやすいところです。
本の例では目次を見ましたが、
全体→部分 = 目次を見る方法
ではありません。
覚えたいのは、部分を全体の中へ置き直して、位置と役割を見るという操作です。
だから、本以外でも使えます。
30秒で確認する
ここまでを閉じて、次の3つに答えてみてください。
- 最初に何を見る?
- 次に何を確かめる?
- 最後に何が分かる?
だいたい、
全体をざっくり見る
→ 部分の位置と役割を見る
→ 現在地が分かる
と言えれば十分です。
翌日にもう一度だけ確かめる
翌日、「全体→部分」という名前だけを見ます。
そして、
「これは、全体のどこにある?」
という問いと、さきほどの3段階を思い出せるか確認します。
もう一度本文を読む前に、まず自分で取り出してみるのがポイントです。
別の場面でも使えるか
今度は本ではなく、会議資料を想像します。
一つの数字だけを見て、
この数字は、資料全体の何を説明する数字だろう?
と考えられるでしょうか。
最初の本の例がなくても同じ操作を使えれば、単なる例の暗記から一歩進んでいます。
うまく覚えられないときは
「全体→部分」という言葉だけを何度書いても、説明できるようにならないことがあります。
その場合は、
- 名前だけでなく、中の3段階を言えるか
- 最初の例とは違う場面でも使えるか
- 翌日に自分で取り出せるか
を見てみます。
このシリーズでは、人を「○○型」と決めるのではなく、今覚えたい内容に合わせて、覚え方を少し変えることを試します。
関連する道具
このシリーズを読む
記憶について別の入口から見るなら、こちらも使えます。

