
掛け算の練習は、九九を速く言うだけでなく、「同じ数ずつのまとまりが、いくつあるか」を式にする力を育てることが大切です。プリントでも、答えだけを書く問題と、図・文章から掛け算を作る問題を混ぜると、九九と意味がつながります。
まず『1つ分の数×いくつ分』を声にする
3個ずつ入った袋が4袋なら、「1袋に3個」が1つ分、「4袋」がいくつ分です。
式は 3×4=12。
「3が4つある」と言葉で言ってから式にすると、数字の順序を意味と結びつけられます。
学校や教材によって式の捉え方の説明には違いがありますが、少なくとも「何が同じ数ずつ繰り返されているか」を見つけることが大切です。
図から式を作る練習
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3個のまとまりが5つあります。
3×5=15
次は、4人に鉛筆を2本ずつ配る場面です。1人分が2本、4人分なので 2×4=8。
数字だけの 2×4 より、まとまりの意味を図や文章から読む問題を入れると、掛け算を使う場面が分かります。
九九を覚えていても文章題で止まる理由
「6×7=42」を言えても、文章題で足し算か掛け算か分からないことがあります。これは計算の記憶と、場面を式へ変える力が別だからです。
文章の中で「同じ数ずつ」「一人に○個ずつ」「○個入りが何箱」のようなまとまりを探します。
逆に、数が二つ出てきたから必ず掛け算、という判断はできません。場面の関係を見る必要があります。
プリント1:九九をランダムに答える
次を計算します。
- 4×6 = 24
- 7×8 = 56
- 9×3 = 27
- 6×6 = 36
- 8×4 = 32
- 3×7 = 21
段ごとに順番で覚えた後は、順序をばらして答える練習も必要です。「6の段の歌の途中」を頭の中で全部たどらなくても答えられるか確かめます。
プリント2:式を作る
問題A 5個入りの箱が3箱あります。全部で何個?
5×3=15 → 15個
問題B 1皿に4個のいちごを、6皿に分けました。全部で何個?
4×6=24 → 24個
問題C 2本ずつ鉛筆を7人に配ります。何本必要?
2×7=14 → 14本
答え合わせでは、答えだけでなく「1つ分の数」と「いくつ分」を丸で囲みます。
順序を入れ替えても積は同じだが、場面の見方は残す
3×5 と 5×3 は、計算結果はどちらも15です。掛け算には交換法則があります。
ただし文章題を学ぶ段階では、「3個が5組」と「5個が3組」は場面のまとまり方が違います。答えが同じだから意味まで同じ、と急いでまとめない方が、式を作る力を育てやすくなります。
計算の性質と、文章から式を立てる読み方を分けて練習します。
次は割り算とのつながりを見る
3個ずつ5組で15個になると分かったら、「15個を3個ずつ分けると何組?」という逆向きの問いを作れます。
掛け算と割り算を別々の暗記にせず、3×5=15 から 15÷3=5、15÷5=3 を作ってみてください。まとまりの関係を往復できると、次の学習へつながります。
プリント3:同じ答えでも「まとまり方」を変える
次の式を、場面を思い浮かべながら説明してください。
- 4×6
- 6×4
積はどちらも24ですが、「4個ずつのまとまりが6つ」と「6個ずつのまとまりが4つ」では場面の見方が違います。交換法則によって答えは同じでも、文章題では何を1つ分として見たかを説明できることが大切です。
たとえば「1皿に4個のみかんがあり、皿が6枚ある」なら、4個を1つ分として6つ集めるので4×6と考えられます。式を書いたあと、図の丸囲みと式の二つの数が対応しているか確かめます。
プリント4:10のまとまりを使って未知の九九へ広げる
7×12をまだ九九の範囲外だと思っても、
7×10+7×2
に分ければ、70+14=84です。掛け算を「九九表にある答えを思い出す操作」だけにせず、まとまりを分けたり合わせたりする計算として見ると、二桁の掛け算へつながります。
自分で作る問題
「5個ずつ」「8皿」のように、1つ分の数といくつ分を決めて文章題を一つ作ります。次に順序を入れ替えた別の場面も作ります。自分で場面を作れるなら、式の数字が何を表すか理解できているかを確認できます。


