
3分実験:用意した質問を続けるのを一度やめてみる
まずやってみる
こちら:
「休みの日は何をしているんですか?」
相手:
「最近はよく散歩しています。近所に大きな公園ができたので」
ここから二つの進み方を見ます。
A
「ほかに趣味はありますか?」
B
「大きな公園ができたんですか?」
Aも自然な質問です。
でもBは、相手が今出した情報から次を作っています。
1
最初の質問をした時点では、「大きな公園」という情報はありませんでした。
2
相手の答えによって、新しい材料が追加されました。
3
Bでは、その新しい材料を見てから次の質問を決めています。
ここから種明かし
会話の質問をあらかじめ考えておくことはできます。
趣味は?
仕事は?
休日は?
好きな食べ物は?
でも、実際の会話では、相手が答えるたびに新しい情報が増えます。
その情報を使わず、用意した質問だけを続けると、会話は進んでいても、相手の答えと次の質問があまりつながらないことがあります。
一方、「この人は公園の話をもう少しできそうだ」と考えて聞けば、直前の答えを使えます。
ここまでの答えを見比べてみよう
| <見るところ> | <たとえば> |
|---|---|
| 最初に知っていたこと | 休日の過ごし方を知らない |
| 相手の答え | 散歩する/近所に大きな公園ができた |
| A | 用意できる質問へ進む |
| B | 新しく出た情報から質問を作る |
| 違い | 質問を決めるタイミング |
コミュニケーションで見ると?
会話が尋問のように感じられる原因の一つは、質問が多いことそのものではなく、相手の答えによって次が変わっていないことかもしれません。
「趣味は?」「仕事は?」「兄弟は?」「休日は?」と進むと、それぞれは質問でも、一本の会話としてはつながりが弱くなります。
相手が答えたあと、「今、新しく何が分かった?」と見ると、その情報から次を作れます。
脳のOSで見ると?
仮説と検証
相手が「近所に大きな公園ができたので」と言いました。
ここから、「公園についてもう少し話せそうだ」という小さな仮説を立てます。
そこで、「大きな公園ができたんですか?」と聞く。
相手が詳しく話せば、その仮説はある程度当たっています。
反応が薄ければ、別の方向へ移ればいい。
重要なのは、相手の心を正確に読み当てることではありません。
「ここを拾ったら話が続くかもしれない」という小さな仮説を出し、相手の反応を見ながら修正することです。
もう一度だけ
相手が言いました。
「昨日、友達に誘われて初めて野球を見に行ったんです。思ったより面白かったです」
あらかじめ用意していた質問は使わず、今初めて出てきた情報だけから次の質問を二つ作ってみてください。

