
現在完了形は have / has + 過去分詞 という形を覚えるだけでは、問題で意味を選べません。大切なのは、過去の出来事が今とどうつながっているかを文脈から読み、経験・完了・継続などの用法を見分けることです。合図語だけで機械的に決めず、文全体の意味を確認します。
まず形を確認する
主語がI/you/we/theyならhave、he/she/itなど三人称単数ならhasを使います。
その後ろは過去分詞です。
- I have visited Kyoto.
- She has finished her homework.
- We have lived here for five years.
一般動詞の過去形と過去分詞が同じ形のものもあれば、不規則に変化するものもあります。
経験は今までにしたことがある
I have visited Kyoto twice.
は、今までの経験として京都を2回訪れたことを表します。
ever、never、回数表現などが手掛かりになることがあります。
ただし、単語一つだけで判断せず、「現在までの期間の中の経験」を述べているかを見ます。
完了・結果は今に関係する
She has just finished her homework.
は、宿題を終えたことが現在の状況につながっています。
just、already、yet などが一緒に使われることがあります。
過去形との違いを考えるときは、単に過去の時点を述べるのか、現在とのつながりを表しているかを見ることが大切です。
継続は過去から今まで続いている
We have lived here for five years.
なら、5年前から今まで住み続けている文脈です。
for は期間、since は開始点を示すときによく使われます。
- for five years
- since 2021
のように区別します。
問題1:経験
I ( ) never seen this movie.
主語Iなのでhave。seenはseeの過去分詞です。
答え:
I have never seen this movie.
「今まで一度も見たことがない」という経験です。
問題2:完了
Ken has ( ) finished lunch.
「ちょうど食べ終えた」という文脈なら、justを入れて
Ken has just finished lunch.
のようにできます。
has finishedが現在完了の形で、justが完了のニュアンスを補います。
問題3:継続
She has studied English ( ) three years.
three yearsは期間なのでfor。
She has studied English for three years.
開始点ならsinceを使います。
よくある誤りはyesterdayと現在完了をそのまま組み合わせること
yesterday のように完了した過去の時点を明確に示す表現は、基本的な学校英語では過去形と組み合わせます。
I visited Kyoto yesterday.
一方、
I have visited Kyoto before.
なら現在までの経験です。
「過去の出来事だから現在完了」とは考えません。
過去形との違いを二文で比べる
I lost my key yesterday.
I have lost my key.
前者は昨日という過去の出来事を述べています。
後者は、鍵をなくした結果が現在に関係している文脈で使われることがあります。
形だけでなく、話し手が「いつの出来事」を中心にしているか、「今との関係」を中心にしているかを読みます。
been to と gone to を混ぜない
学校英語では、
He has been to Canada.
は「カナダへ行ったことがある」という経験に使えます。
一方、has gone to ... は「行ってしまって今ここにいない」ような結果を表す文脈で使われます。
日本語の「行った」だけで同じだと思わず、現在の状態を確認します。
疑問文はhave/hasを前へ出す
Have you ever seen snow?
のように、have/hasを主語の前へ出します。
答えは、
Yes, I have.
No, I haven't.
のようにできます。
経験をたずねる疑問文ではeverが使われることがあります。
否定文はhave/hasの後ろにnot
I have not finished it yet.
短縮形ならhaven't / hasn'tです。
過去分詞の前へ直接notを置くのではありません。
形を作るときは、主語 → have/has → not → 過去分詞 の順を確認します。
合図語は答えではなく手掛かり
forがあれば必ず継続、everがあれば必ず経験、と機械的に決めるのではなく、文の意味を確認します。
同じ語でも文脈で役割が変わる可能性があります。
合図語は候補を絞る材料として使い、最後は「過去と現在がどうつながっているか」で判断します。
練習:三つの用法へ分類する
次を経験・完了・継続に分けます。
- I have been to Osaka three times. → 経験
- He has just cleaned his room. → 完了
- We have known each other for ten years. → 継続
次に、それぞれの根拠を一言書きます。
- three times:経験の回数
- just:完了
- for ten years:継続期間
文脈を書き換えて用法を変える
I have studied English. だけでは、文脈によって受け取り方が変わることがあります。
for six years を加えれば継続が明確になります。before や回数表現を加えれば経験の文脈を作れます。
同じ現在完了の形でも、周囲の情報によって意味の焦点が変わることを確認します。
自分の経験を三種類で書く
経験なら「行ったことがある場所」、完了なら「今終えたこと」、継続なら「何年も続けていること」を一文ずつ作ります。
自分の内容で作ると、同じhave/has + 過去分詞でも、何を伝えたいかによって周囲の表現が変わることが分かります。
文法問題のためだけでなく、会話で意味を選ぶ練習にもなります。
次は形→合図語→今とのつながりの順に見る
現在完了の問題では、
- have/has + 過去分詞になっているか
- for/since/ever/justなどの手掛かりはあるか
- 過去の経験・完了した結果・継続のどれが今とつながっているか
を確認します。
この順なら、単語だけで用法を当てるのではなく、文脈から現在完了を選ぶことができます。
参考資料
- 文部科学省「中学校学習指導要領解説 外国語編」



